22/6/19 太田城跡発掘調査報告会。
2020年度発掘調査から。
勾玉工房 谷旬先生。
●01郷土資料館梅津会館。22/5/12撮影。

■太田城跡遺跡周辺の佐竹氏・徳川氏関連史跡など。
主な中世遺跡は太田城跡の他・鯨ヶ丘遺跡・馬場遺跡・馬淵館跡・極楽寺跡・
勝楽寺跡・正法院跡・今宮館跡・小野崎城跡・小野館跡・長瀬平遺跡・
押葉平遺跡などがある。
■太田城跡。
●02確認された堀跡・映像より。薬研堀の形状。
葉煙草専売所が設置されたところ。22/5/12撮影。

調査で2号堀跡とよぶ大きな堀跡を確認した。
深さ4m・幅8m・長さ200mくらいのクランク状の空堀。
掘は深く鹿沼層からいくつか古い層を確認できた。堀の底は岩盤になっていた。
かつて海に沈んでいた時代の地層もあった。
出土物は縄文・弥生・古墳時代・奈良・平安・戦国時代の土師器や陶器。
■2号堀跡断面図と出土かわらけ・3号堀跡断面図と出土かわらけ・
1号堀跡断面図と出土かわらけ・4号堀跡断面図と出土かわらけ
の説明があった。
■出土中世土器・14世紀以前〜16世紀後半。
貿易磁器・山茶碗系鉢・常滑窯製品・渥美窯製品・古瀬戸窯製品・瓦質土器・
貿易陶磁器・大窯製品・かわらけ・美濃窯製品・肥前窯製品。
陶器(古瀬戸) 灰釉花瓶、陶器(大窯) 緑灰釉皿・緑灰釉丸皿・天目茶碗。

?
●以下はhp制作者のメモ。
調査地付近の位置。

太田城本郭のあった場所は現在太田小学校がある。太田小左の道路は急な
坂道・切岸となっている。帰願寺に土塁がある。
発掘調査は本郭北側・本郭を守るクランク状の堀。
堀が造られたのは16世紀前葉・佐竹氏の勢力拡大時期。
1591年・佐竹20代義宣が水戸城に本拠を移す。太田城は義宣の父義重の居城と
なる。1602年・佐竹氏が秋田へ国替。太田城は水戸徳川家のものとなる。
太田城は本郭部のみが水戸藩の支所、陣屋となる。
本郭部以外は江戸時代初期に全て壊された。今回調査の堀も埋められた。
佐竹家臣が残る常陸太田で佐竹の記憶を消したい水戸藩の想いだったのか??