21/7/25 那珂市本米崎
上宮寺定例法座 真宗本願寺派。
上宮寺前住職 鷲元明俊師。
[ ]はhp制作者のメモ。
■住職のことば。
心をほぐしてくれる念仏
ああそうだった
柔軟なこころをいただく。
■上宮寺前住職法座。
■ご讃題。
極重悪人唯称仏
我亦在彼摂取中
煩悩障眼雖不見
大悲無倦常照我
といえりという。
[極重の悪人は、ただ仏を称すべし。
我また、かの摂取の中にあれども、
煩悩、眼を障て見たてまつらずといえども、
大悲ものうきことなく、
常に我を照したまう、といえり]
■西本願寺であうおばあさん。
[滋賀県の]85才になるおばあさん。
京都の西本願寺などでおあいする。
お友達。
2年後の親鸞聖人御誕生・立教開宗慶讃法要に
出るといっている。
一生懸命生きている。
上宮寺だよりを送っている。
おばあさんのお寺の寺報をいただく。
いつも手紙が一緒。
素晴らしい文章が書かれている。
耳有り目有
耳も目もいただきもの。
常に仏と一緒にいる。
上宮寺山門前掲示板の7月の言葉。
先祖の血 みんな集めて 子は生まれ
私が生まれてくるのには
無数のご先祖のいのちがあり
その働きがある。
そしてそこには願いがある。
その願いが何か考えてみてはどうか。
■自分で選んで生まれてきた人はいない。
みんなもらって生きてきた。
人生何のために生きている?
この世だけではない。
■人間界に生きれのは、
極楽浄土にいくチャンス。
■友人のこと。
2年前に大学の時から
親しくさせていただいていた
同級生が亡くなった。
ガンだった。
誰もがいつ亡くなるかわからない。
今日のこのご縁は 今生最後と思うべし。
常にみ仏と一緒に生活する。
■モリー先生との火曜日。
アメリカでベストセラーになった本。
本を書いたのはスポーツ記者ミッチ。
ミッチの大学時代の恩師
モリー先生との話を書いた。
ミッチは仕事で毎日忙しい。
偶然にテレビでモリー先生をみる。
モリー先生は
ALS筋萎縮性側索硬化症と知る。
ALSになると体の自由が次第に失われる。
やがてマブタの開閉が
やっとといった状態になる。
最後は死に至る。
ミッチはためらったが、
妻の助言もあり先生にあいにいく。
遠いので飛行機にのっていく。
モリー先生のもとへ駆けつける。
16年ぶりに再会したモリー先生。
ミッチ、私は死にかけている。
あと4か月か5か月かな。
だがその顔には
昔と変わらぬ笑顔があった。
それから、
病床の先生とミッチとの間で、
毎週火曜日に二人だけの授業が
先生が亡くなるまで行われた。
生きること等いろいろと話された。
その中の短い話の紹介。
■小さな波の話。
小さな波は海の中で
ぷかぷか上がったり下がったり。
楽しい時を過ごしていた。
気持ちのいい風、すがすがしい空気。
ある日ほかの波が岸に砕けるのに気づく。
ぼくもああなるのか。
そこへ別の波がやってきた。
小さな波が暗い顔をしているのを見て、
何か悲しいんだとたずねた。
小さな波は
波はみんな砕けてなにもなくなる。
おそろしい。
別の波はいった。
私たちは砕けて無くなるわけではない。
私たちはみんな海の一部なんだ。
■人間も同じ。
私たちが限りある生を告げられて
混乱や苦しみをもつ状況と同じ。
死んだらおしまいではない。
消えてなくなるわけではない。
もとに帰った。
我我も海の一部。
■私たちは
人間関係・
社会の中に生きている。
それを気づくのが宗教。
常に支えてくれているものがある。
■損得勘定の世界だけでは何かおかしい。
自分を超えた世界がある。
お寺で何をお願いするの?
と聞かれたおばあさん。
ただお礼に来ただけ。
阿弥陀仏に支えられ生きている。
必ず救う阿弥陀仏。
[南無阿弥陀仏と
私はただ称名念仏申すのみ]
■余白。
あるお寺のかたの歌
人生の 余白はひろし 永久の春
日がさして よくみえる??
自分以外は余白。
余白に支えられて生きている。
余白・余命。
私にかけられている世界・願い。
これからだ。
如来さまに包まれた生活。
私たちの世界。私たちの願い。
[私たちのちかい]
生かされていることに気づき
日々に精一杯つとめます
人びとの救いに尽くす仏さまのように
ただ御恩報謝だけ。。
[私たちのちかい]
自分だけを大事にすることなく
人と喜びや悲しみを分かち合います
慈悲に満ちみちた仏さまのように
■人間の大地 犬養道子さん。
難民について書いた本。
読んでびっくりした。
1時間に1500人
[難民のこども]が亡くなっている。
食べ物がなく
小さい子供が亡くなっている。
人は食べるものが無くなると
自分のからだをたべる。
最後は土をたべる。
■犬養道子さんは
本を書くのに多くの文献を
とりあげている。
多くの本を引用していることに驚く。
世の中のことがよくわかる。
■南北問題について考えさせられた。
世界の人口の1/4の北のひと
金持ちが食べ物を買占めている。
世界の人口の3/4の南の人は食料不足。
北の金持ちの買占めで難民は食べられない。
■犬養道子さんは
27歳でアメリカのボストン大学に留学。
井の中の蛙大海を知らず。
世界を見たく渡米。
犬養さんは奨学金とアルバイトで生活していた。
途中結核を患う。
アメリカでの療養を勧められる。
モンロビア結核療養所に行くことになる。
アメリカの友人がカンパして
特急の片道切符を準備してくれた。
ニューヨークからロサンゼルスまで
4泊 5日。
食事は安いサンドイッチを食べた。
車掌が心配してくれた。
モンロビアまではロサンゼルスから
バスで行くことを伝えた。
終点ロスアンゼルスに到着する前日の夕方。
犬養さん横になりぐったりしていた。
車内アナウンスがあった。
車内の皆さまに申し上げます。
列車は明朝終点ロサンゼルスにつきます。
終点の手前30分の地点モンロビアに
1分間停車します。
列車に病気でモンロビアの病院に行く
日本人留学生が乗っています。
大変苦しい様子です。
本人は ロサンゼルスから
バスで行くと言ってます
それは大変なことです。
そこで昨日鉄道省本部に電報を打ち、
彼女のために
臨時停車の許可をもらいました。
モンロピア駅長には留学生の為に
担架の用意をするように
本省から連絡済みです。
明日の最初の到着は
モンロビア駅です。
間違わないように、
ロサンゼ ルスの到着が数分遅れます。
ご了承ください。
犬養さんは聞いて驚き、
感動し涙が止まりません。
小さなモンロビア駅に着くと
駅長と赤十字の人と
担架が待っていた。
担架にのり後を振り向けば、
車掌さん・車窓には
押し合いへし合いのぞく顔・顔・顔。
「早くよくなるんだよ」
「元気でね」
「勇気を忘れずに」
と口々に温かい言葉。
お金を投げる人もいた。
犬養さんは
今 私が生きているのは
あの時支えてくれた
アメリカの人達の
コモンマン・
共に生きようとする心のお蔭という。
犬養さんはコモンマンの精神を受け継いで
難民救済のボランテアに
一生を捧げていくことを決意。
犬養さんの言葉。
愛とは狭さを破ること、
異質なるいのちを発見し共に生きていく。
自分の力ではとても知り難い
人間としての私の本当のいのちの出会い。
■インドでは水が大切。
水を半日かけ汲んでくる。
その水を必要としているもので分け合う。
家畜・植物などそして自分も飲む。
日本は恵まれている。
■基金。
犬養さん自分の家・土地を売った。
そして難民のための基金を設立した。
地球がだめになる。
本当に苦しんでいる人を助ける。
人間は協力しないとだめ。
■アフリカのあるダイヤモンド採掘場で
ダイヤモンドの違法採掘をなくすため
採掘場にきたひとの手を切り落とした??
というはなしがある。
■チャド湖の縮退。
チャド湖はアフリカにある。
[チャド・ナイジェリア・
ニジェール、カメルーンの4カ国にまたがる。
湖は急速に縮退している。
原因は気候変動と
農業用水への高需要といわれる]
■ルワンダの大量虐殺。
ルワンダはアフリカにある。
赤道直下だが過ごしやすい。
多くの人が集まった。
そこで90日間に
100万人の虐殺が起きた。
少数民族の人がやられた。
食べ物が不足したのが原因。
人が急激に増えたため
土地不足になった。
自然環境が悪くなり
食糧不足となった。
食糧が不足してくると、
食糧をめぐって紛争や暴力が発生。
少数民族の人がやられた。
■チプコ運動
北ヒマラヤの森林伐採。
急速に失われていく
ヒマラヤの森を守る運動。
チプコとはヒンズー語で
抱きしめるという意味。
村の男たちは全員村を出払っていた。
村近くの森の木は
森林局から業者に落札され、
伐採のマークがつけられていた。
村の人々は伐採に強く反対していた。
この日、伐採員が森にきた。
村の女たちは森へかけつけた。
伐採員に
森の木を切らないで。
この森は私たちに
必要なものをくれます。
森がなくなると、
山がくずれ、洪水がおこり、
私たちの家も畑もなくなってしまう。
必死に叫び、
一人一人が木に抱きついた。
森林警備員が来て、
彼女たちの背中に銃をつきつけた。
撃つなら撃つがいい。
私のいのちを与えても、
森は絶対に渡さない。
といった。
捨て身の気迫に
伐採員・森林警備員は引き揚げた。
母親が子どもを抱きしめて守るように、
女たちは木を抱きしめた。
木に抱きついた女たちに
お金をだしたら木を切っていいか
と聞いたら
女たちはいっせいに反対。
山を守ることは
私たちの生活を守ること
といった。
業者は伐採を諦めた。
村の森の木は救われた。、
[村の女性たちの行動は、
チプコ運動が北インド、
ヒマラヤ地区一帯にひろがる
きっかけになった。
ヒマラヤの木々が救われた。
ガンジー主義に根ざしたチプコ運動。
木は人がいなくても生きられるが、
人間は木がなくては生きられない]
■如来のはたらきに
気づかせていただく。
余白を大切にしたい。
■御文章。
聖人一流の御勧化のおもむきは、
信心をもって本とせられ候ふ。
そのゆえは、
もろもろの雑行をなげすてて、
一心に弥陀に帰命すれば、
不可思議の願力として、
仏のかたり往生は治定せしめたまふ。
その位を一念発起入正定聚と釈し、
そのうえの称名念仏は、
如来わが往生を定めたまひし
御恩報尽の念仏とこころうべきなり。
あなしこ、
あなかしこ。
■掲示板の言葉。
先祖の血
みんな集めて
子は生まれ
私が生まれてくるのには
無数のご先祖のいのちがあり
その働きがあります
そしてそこには願いがあります
その願いが何にか
考えてみてはどうですか