21/1/5 ひたちなか市 正安寺法話 
真宗大谷派。
正信偈・同朋新聞1月号参考。
正信偈について
住職さまのお話をきく。
■本文。
釈迦如来楞伽山 
為衆告命南天竺 
龍樹大士出於世 
悉能摧破有無見
■読み。
釈迦如来楞伽山にして、
衆のために告命したまわく、南天竺に、
龍樹大士世に出でて、
ことごとく、よく有無の見を摧破せん

■以下はhp制作者のメモ。
正信偈・依釈段・龍樹章。
7高僧最初の龍樹大士。

■楞伽山はスリランカにある?
釈尊は楞伽山で説法した。
そして予告した。
後に南インドに龍樹大士が出生する。
ものごとを肯定する有・否定する無、
人びとがこだわる誤った考え方を
あきらかにする。

■龍樹大士の大士は菩薩のこと。
西暦150年〜250年頃の南インドで活躍。
釈尊が入滅して700年くらい間がある。
親鸞聖人が入滅し今は同じくらい間がある。
伝説では、龍に導かれ大乗の教えを体得、
樹の根元で生まれたので龍樹と呼ばれた。
中国・日本では八宗の祖師という。
八宗は仏教のあらゆる宗旨の意味。
中論・大智度論・十住毘婆沙論を書く。
難行道・易行道について述べた。
活発でなかった当時の仏教を
大乗思想で生き返させた。

■有・無にこだわる邪見。
有見・無見でなく、
事実を事実の通りに受け取ることが大切と説いた。
人は死んでも霊魂が実在すると考えるのが有見。
人は死んで無に帰すると考えるのが無見。
凡夫の思いだけで事実と無関係。
浅はかな知識・限られた経験より、
自分本位に判断・それが事実と錯覚。
自分の思いは事実ではない。
実在するのか、実在しないのか。
自分勝手に思い込んでこだわる。
自分・他人を混乱させて苦しむ。
思い・こだわりから離れることが大切。
空は無と有・否定と肯定の両方の意味。
釈尊の縁起思想、
此れあれば彼あり、此れ生ずれば彼生ず。
ものはすべて他に依存して存在する。
絶対的存在はない。
絶対的・実体的存在が無いことが空。
すべては空。
夢・幻の如きもの・・・。

■掲示板のことば。
深い悲しみ 
苦しみと 
通じてのみ
見えてくる
世界がある
(平野恵子氏)