20/3/25 那珂市本米崎 上宮寺定例法座 真宗本願寺派。
合群信哉師 益子町清浄寺住職。
[ ]はhp制作者メモ。
■庭の花。
コブシ・ツバキ・レンギョウ・シダレザクラ
ミツバツツジ・ヨシノツツジ・ゲンカイツツジ・ヤシオ
が元気に咲いていた。
上宮寺の樹木は元気・花はきれいです。
前住職さまが熱心に
手入れされているからと思います。
01コブシ。

■阿弥陀仏ここを去ること遠からず。

■カミュは小説でペストをかいている。
ペストという見えない敵とたたかう。
見えない敵に向かっていると、
病にうっていなくても心のなかが病になることがある。
とかいている。
今のコロナウィルスと似ている。
はやく今の不安な状況からぬけでたい。

■お彼岸について。 
かつて日願と書いた。
太陽信仰か。
[お彼岸は日本独自の仏教行事。
季節の変わり目の春分・秋分に行う。
西に沈む太陽の先に阿弥陀仏の浄土を想う。
此岸しがん(この世)から彼岸(浄土)へいたる
到彼岸とうひがんの仏事]

■お盆と目連もくれん尊者。
盂蘭盆うらぼん経がお盆の起源。
目連尊者は釈尊の弟子。
神通力第一といわれた。
亡くなった母がどのようにしているか。
神通力で母のいる世界を見た。
母は餓鬼の世界で苦しんでいた。
目連尊者は驚いた。
目連尊者「釈尊どうしたら
母を餓鬼の世界から救えますか?」
釈尊「おまえの母は我が子にやさしかった。
他人に対しては施さなかった。
だから餓鬼道に落ちた」
インドは雨期・乾季にわかれる。
雨期は虫が活動する。
修行僧は歩いて虫を踏まなように
雨期は外に出ない。
釈尊「母を救うには7月15日の自恣じしの日・
夏の3ヶ月の僧侶の修行の終わる日に
百味の飲食おんじきを盆に盛り、
修行を終えた修行僧に供養しなさい」
目連はそのようにした。
修行僧の功徳により目連尊者の母は救われた。
目連尊者の母が救われたよろこびが
盆踊りになった。
盂蘭盆経はインドでなく中国で作られた?
儒教思想が入っている?]
02ミツバツツジ?

■西方浄土までの距離。
釈尊は西方向に
十万億土離れたところに浄土があるという。
数学家が計算したら
10京光年の距離になるという。
光は1秒間に地球を7.5周する。
光は1年間で約9.4兆kmすすむという。
これが1光年。
この10京倍のところに浄土がある。
浄土まではとても遠い。
人間の尺度でははかれない。

■こやつが法は天下一なり。
一休さん・臨済宗大徳寺派の禅僧。
一休宗純1394〜1481年
蓮如上人1415〜1499年。
一休さんと蓮如さんは仲が良かった。
1461年.親鸞聖人の200回忌法要での歌。
襟巻きの あたたかそうな 黒坊主 
こやつが法は 天下一なり

一休さんは禅僧であったが親鸞聖人を讃えている。
応仁の乱は1467年から約10年間続いた。
一休さんと蓮如さんはこの時代をいきたひと。

■一休さんと蓮如さん。
●一休さん
極楽は 十万億土と 説くならば 
足腰立たぬ 婆は行けまじ

●蓮如さん
極楽は 十万億土と 説くなれど 
近道すれば 南無のひと声

03ミツバツツジ?

■本願寺建設の時。
ある坊さんが歩いてきて木材の上にすわった。
頭の上に草をのせている。
大工「そこをどけ」
いっても聞かない。
大工は蓮如さんに伝えた。
蓮如さん「一休さんだ。
坊さんにお茶をもっていけ」
大工は坊さんにお茶をもっていく。
坊さん「さすが蓮如」
お茶を一気に飲む。
すぐに引きあげた。
大工がなぜか蓮如さんに聞く。
蓮如さん「木の上に人がすわる。
頭に草をのせている。
茶という字になる」

■おめでたいことば。
裕福な商人が一休さんを訪ねた。
「孫ができたお祝いに、
何か目出度い言葉を書いて欲しい、
家宝にしたい」
一休さんの書いた言葉。
「親死ぬ 子死ぬ 孫死ぬ」
商人は怒って
「死ぬとはどうゆうことだ」
一休さん
「孫死ぬ 子死ぬ 親死ぬの方がいいのか」
商人はさらに怒る。
帰ろうとする商人にいう。
一休さん「親が死に、子が死に、孫が死ぬ。
これほど目出度いことがあるか。
これが逆になったらどうする」

■仙高ケんがい。 
仙崖和尚1750〜1837年。臨済宗。
美濃の国の生まれ。後に福岡の聖福寺。
美濃の藩政を嘆いた歌。
よかろうと 思う家老が 悪かろう 
もとの家老が やはりよかろう

前職の家老を更迭して次の家老に代わった。
藩政は少しもよくならない。
美濃から追放される。
美濃国を出る時に詠んだ歌。
傘からかさを ひろげて見れば 天あめが下
たとえ降るとも みのは頼まじ

辞世の言葉
「死にとうない」だったという。
一休さんも同様のことばだったという。

■安養の浄土は恋しからず。 
親鸞聖人もいったことない浄土には行きたくないといっている。
歎異抄第9章。
久遠劫より今まで流転せる苦悩の旧里はすてがたく、
いまだ生まれざる安養の浄土は恋しからず候こと、
まことによくよく煩悩の興盛に候にこそ。
04レンギョウ。

■浄土はなぜ西にあるか。
西というのは、太陽が沈む方角。
一生を一日に例えるとしたら、
一日の終わりを告げる日没が人生の終焉。
そこに浄土がある。
西の漢字は籠や鳥の巣を象った象形文字。
日が暮れると鳥が巣に帰る.
ひともいのちが尽きるとき、
阿弥陀如来に抱かれて、西方極楽浄土へ帰る。

■親鸞聖人は浄土を極楽といわなかった。
無量光。無量寿といった。

■天国と浄土。
天国に行っても神にはなれない。
浄土にいけば仏になる。
浄土でゆっくり休んでいられない。
娑婆の世界にもどって
衆生済度のためにはたらく。
[この世の縁の尽きるとき
如来の浄土に生れては
さとりの智慧をいただいて
あらゆるいのちを救います
(浄土真宗の救いのよろこび)]

■明法房がなくなったとき
親鸞聖人はめでたいといった。
浄土は光として考えていた。
欲や怒り、うらみねたみの煩悩にまみれた醜い自己の姿
3つの欲は死ぬまで消えない。

■彼岸はパーラミター波羅蜜。
パーラミターというインドの言葉からできた言葉。
先祖供養すると同時に
六波羅蜜ろっぱらみつの教えを学ぶ。
六波羅蜜とは、
布施(ほどこし)・持戒(規律)・
忍辱(たえしのぶ)・精進(努力)・
禅定(おちつき)・智慧(学ぶ)
の実践実行。
無財の七施・七つの布施。
眼施・優しい目つきで接する。
和顔施・いつも和やかな顔つきで接する。
愛語施・やさしい言葉で接する。
身施・体で奉仕する。
心施・心配りをする。
壮座施・座席を譲る。
房舎施・宿を提供する。

■仏法にはなかなか会えない。
葬式の後
お彼岸
05シダレザクラ。

■妙好人 因幡の源左。
男「源左さん、わたしは偽にせ同行者だ。
寺にくれば阿弥陀さまの前へ出る。
念仏を称え喜ばせてもらう。
家に帰ると阿弥陀さまを忘れてしまう。
全くわたしは偽同行者だ」
源左「偽になったらもう大丈夫。
なかなか偽にはなれないものだ」

■カミュ
こころまにまでうつらないで欲しい。

■エマーソン。恐怖は常に無知から生まれる。
恐怖は常に無知から生まれる。
知れば知るほど恐怖は薄らいでゆく。
コロナウィルス。
正体が見えないのが怖い。
■手洗い・早寝・早起き。

■御文章。
聖人一流の御勧化のおもむきは、
信心をもって本とせられ候ふ。
そのゆえは、もろもろの雑行をなげすてて、
一心に弥陀に帰命すれば、
不可思議の願力として、
仏のかたり往生は治定せしめたまふ。
その位を「一念発起入正定聚」と釈し、
そのうへの称名念仏は、
如来わが往生を定めたまひし
御恩報尽の念仏とこころうべきなり。
あなしこ、あなかしこ。

■上宮寺掲示板のことば。
冬ありて 春に芽を吹く いのちかな