19/7/23 那珂市 那珂市歴史民俗資料館 市埋蔵文化財出土品展。
●那珂市は久慈川と那珂川に挟まれた台地上にある。
那珂市内には259の遺跡が確認されている。
遺跡。昔のひとの生活の痕跡がある場所。
遺構。場所。
遺物。土器・石器などの生活の道具。
■南酒出塙遺跡。
縄文時代早期〜中世の遺構と遺物。
古墳時代の竪穴式住居40件。
土師器が多く出土。
17世紀前半陶磁器など出土。
隣接する南酒出城との関連あり?
内耳鍋ないじなべ。中世以降。
■地天館跡。
飛田氏の館。
14〜15世紀の陶器・輸入磁器など出土。
子持勾玉。
宝篋印塔。
■軍司筑後守館跡。
15世紀の館。
仲の房東館とも呼ばれる。
周囲に地天館じてんやかた跡・
宮田掃部助館かもんのすけやかた跡・
仲の房館跡がある。
館跡が集中した場所になっている。
堀跡・土塁・掘立柱建物跡・土坑・井戸跡を確認。
調査区域内から、旧石器時代のナイフ形石器・
古墳時代の竪穴式住居を確認。
■下大賀遺跡。
国道118号線改修工事にともない
2012年より茨城県教育財団により
発掘調査が行われている。
遺跡は下大賀地区一帯のほか、静・古徳地区を含む。
縄文時代がら近世までの遺跡がある。
常陸風土記「静織の里」に書かれている一帯。
むかしの静織郷(倭文織郷)に比定される場所。
倭文織しずおりという織物の産地として知られていた。
遺構からは、糸をつぐむ「紡錘車」が出土。
縄文時代の落とし穴・
平安時代の竪穴式住居跡・
平安時代の「馬長」と書かれた墨書土器。
中世から近世にかけての道路遺構。
路面は、波打った状態の「波板状凹凸法」。
その修復に補修材として使われた礫の中に
焼き物の破片がある。
その道路遺構の側溝から「倭文田長」しどりたおさ?と
書かれた墨書土器が出土。
かつての倭文郷しどりごうであった場所から
倭文しどりという地名が書かれた遺物が出土。
■宮田掃部助館跡みやたかもんのすけやかたあと。
江戸時代は豪農。
中世の土塁・堀跡・溝。
調査区域から縄文時代の石鏃・弥生土器の破片が出土。
内黒土器。
素焼きの土器の内側を煤けさせ、黒く処理した。
■堀の内館跡。
15世紀頃北条氏の流れをくむ、
大和田氏の館とされる。
堀・土坑を確認。
わずかに土師質はじしつの皿・鉢・
近世の磁器の破片が出土。
■藤咲丹後館跡。
中世の館跡だけでなく、
縄文時代から中世までの遺跡が重複している「複合遺跡」。