19/7/11 常陸太田市東連地 青蓮寺 七歩の会。真宗本願寺派。
[ ]はhp制作者メモ。

七歩の会 第4回 さとり。
■よく引かれる「葎蔵」の記述に従い十二因縁の理。十二縁起。
仏教では、人生の苦悩の根源を断ち、苦悩を滅すると考える。
苦悩の根源を断つため、12の条件を系列化したものが十二因縁。
12の条件。無・行・識・名色・六処・触・受・愛・取・有・生・老死。
無によって行が生じるという関係性を観察。
行からつぎつぎに生や老死という苦が成立すると知ることを順観じゅんかんという。
欲をなくすことにより行が消滅すれば無も消滅するという観察を逆観ぎゃくかんという。
[これがあるのでこれがある。これが生じるのでこれが生じる。
順観、1~12へと順番に観察する。
これがないのでこれがない。これが滅するのでこれが滅する。
逆観、12~1へと順番に観察する]
順観・逆観の両方を行う。
人間のありように関する因果の道理を明らかにする。
因果の道理に関する無知が苦悩の原因だったと悟る。
そのとき、苦悩が消滅。根源の無明が消滅し輪廻もなくなるとされる。
●十二因縁12の条件。
無明。無智。縁起の道理、四諦の道理をしらないこと。
行。意思作用。
識。識別作用。認識のはたらき。
名色。名称と形態。色・声・香・味・触・法(色から触に含まれない認識対象)。六境。
六処。眼・耳・鼻・舌・身(皮膚)・意(心)。
触。対象との接触。六処・六境との接触。
受。感受作用。苦・楽・不苦不楽・好・悪・不好不悪などの感覚・感情。
愛。愛執。愛は「喉の渇き」を意味する。「何としても欲しい」という激しい欲求。
取。執着。手に入れるという行為。執着・煩悩・欲望により輪廻転生が生じる。
有。存在。生存・生存状態・生存領域・輪廻転生の存在・生きものが輪廻転生を繰り返すそのこと。
生。出生。生まれでること。
老死。老いと死。

●原始仏教聖典では、十二因縁のうに整った形でさとりを説いたものはない。
●釈尊が求めたものは、安穏あんのん・安らぎニルベェーナ。
■釈尊は何をさとったか。
満足して教えを聞き、真理をみるならば、孤独は楽しい。
人々に対して害心なく、生きとし生ける者に対して自制するのは楽しい。
世間に対する貪欲を去り、もろももろの欲望を超越することは楽しい。
<おれがいるのだ>という慢心を制することは、じつに最上の楽しみである。
釈尊はさとりをひらいたとき7日間自分でさとりを楽しんだ。
食べものも食べずにただ座り7日間をすごした。
釈尊はさとりのことを他の人に教えることがさとりをひらくことだということをさとった。
(中村元 ゴータマ・ブッダ参考)
オオバギボウシ。

■四諦八正道したいはっしょうどう。
[親鸞聖人であれば、真実は南無阿弥陀仏のみといわれるのか?]
■四諦。
4つの真理・4つの聖なる真理。釈尊の最初の説法。初転法輪の説法とされる。
苦諦くたい・集諦じつたい・滅諦めつたい・道諦どうたい。
●苦諦。人生は苦であるという真理。
●集諦。苦を招き集める原因は煩悩であるという真理。
煩悩の根本は渇愛であって、、欲望の満足を求めてやまない衝動的な感情である。
●滅諦。渇愛を滅尽することによって、苦のない涅槃寂静のが実現するるという真理。
●道諦。涅槃寂静の境地に至るためには、八正道を実践するべきであるという真理。
■八正道はっしょうどう。
正見しょうけん・正思惟しょうしゆい・正語しょうご・正業しょうごう・
正命しょうみょう・正精進しょうしょうじん・正念しょうねん・正定しょうじょう。
さとりに至るための八種の正しい実践方法のこと。
[私には実行できない]
●正見。正しい見方・考え方。
●正思惟。正しい意思・思索。
●正語。うそをいわない。二枚舌を使わない。他人の悪口をいわない。
●正業。正しい行為。
●正命。正しい生活。
●正精進。正しい努力。
●正念。理想目的を常に憶念し忘れないこと。
●正定。正しい精神統一。


[最初に結論あり。
釈尊は生れた時に皆を安らかにする。を宣言。
「天上天下 唯我独尊 三界皆苦 我当安此」
天上にも地上にも、私というただひとつの尊いものがいる。
人生はすべてが苦しみ。私はまさに人々を苦しみから救う。
これが仏教の目的。
釈尊は目的を実現するための苦労をした。
皆を安らかにするために
身体が骨と皮だけになり血管がうきあがるまでの苦行を皆のためにしてくださった。
菩提樹下での瞑想・・・結果、皆を安らかにする方法を思いついた。
思いついてから、7日間ほどは自分でその考え方に間違いがないかをよく考えた。
喜びにひたり食事も排泄もせずただ座って考えた。
それ結果、その考えを他人に伝えることにした。
最初は苦行をした老人2人に話そうとした。
しかし、老人は亡くなっていた。
そこで釈尊をまもるために父国王がつけてくれた
一緒に苦行をした5人の比丘にはなしをした。
初転法輪の説法といわれる。
修行を積んだ人でないと理解してもらえないと考えた。
対機説法ではなかった。
梵天が釈尊に他の人に話すようにすすめたといわれる。
しかし、これは仏教を広めるためのばなし。
バラモン教で最高の神、梵天がすすめる教えという形にしたかった。
釈尊の時代は、安らかさをもとめる方法を得るため釈尊同様の苦行をする人もいた。
それなりに安らかになる方法をしったひともいた。
しかし、釈尊が説いた話が現在までのこっているのはなぜか。
釈尊は、じぶんのさとり、安らかになる方法を他の人に伝えた。
伝えることによって「さとり」を得ることができるということさとった。
仏教の基本的な考え十二縁起。さとりを得る方法。四諦八正道。
これは釈尊が亡くなって数百年たってから弟子によりつくられた。
釈尊のさとりは、
満足して教えを聞き、真理をみるならば、孤独は楽しい。
人々に対して害心なく、生きとし生ける者に対して自制するのは楽しい。
世間に対する貪欲を去り、もろももろの欲望を超越することは楽しい。
<おれがいるのだ>という慢心を制することは、じつに最上の楽しみである。
ということだった。
釈尊は、じぶんのさとり、安らかになる方法を他の人に伝えた。
伝えることによって「さとり」を得ることができるということさとった。
釈尊はさとりのことを他の人に教えることがさとりをひらくことだということをさとった。
・・・私には八正道はできそうもない。
南無阿弥陀仏を称え阿弥陀様に救っていただくしかない。南無阿弥陀仏]