19/5/8 常陸太田市久米 正念寺聞法会 真宗本願寺派。 
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お蔭さま。
●クッジュッタラのはなし。
クッジュッタラは、
コーサンビのウデーナ王の宮殿の王妃に仕えた。
クッジュッタラは王妃より金を受け取る。
その金で街の花屋に行って花を買ってくるのが仕事。
クッジュッタラは、預かった金の半分を自分の物とした。
いつも半分のお金で花を買っていた。
あるとき、お釈迦様が街の花屋に話をしに来ていた。
クッジュタラは街の花屋の人と一緒にお釈迦様の話をきいた。
話をきいてクッジュッタラは預流果ヨルカの悟りに達した。
他人の財産を奪うのはダメだと思った。
その日、クッジュッタラは、全部のお金を使って花を買った。
王妃はクッジュッタラにきいた。
なぜ今日はいつもより花が多いのか。
クッジュッタラはお釈迦様の話をきいて考えが変わったといった。
王妃はどのような話だったのか聞いた。
記憶力の優れたクッジュッタラは、
お釈迦様の話を詳しく王妃に話した。
それをきいた王妃は、クッジュッタラにいった。
これからも、街に行って花を買うこと。
さらに、お釈迦様の話をきいてくること。
ウデーナ王の宮殿にいるひとに、聞いたお釈迦様の話をつたえること。
その後。
クッジュッタラによりウデーナ王の宮殿で話されるお釈迦様の話により。
ウデーナ王の宮殿にいる多くの人たちは、心が清らかになった。
■六方礼拝のはなし。
シンガーラという若者がいた。
シンガーラの父親は亡くなる直前に「六方礼拝すること」と告げた。
シンガーラは、東西南北上下を拝んた。
お釈迦さまは、シンガーラに説いた。
「六方の礼拝はやり方がある。六方とは、東西南北と上下の六方。
東が親子・西が夫婦・南が師弟・北が友人・上が宗教者と在家者・下が雇用関係。
六つの関係を守れば安全に幸福に暮らせる。
●東。親子関係。
▲子が両親に対し行う。
父母に仕える。家業の手伝い。家系の尊重。遺産を守る。供養する。
▲親が子に対し行う。
悪行をとめる。善行の励行。教育を施す。結婚させる。財産を譲る。
●西。夫婦の関係。
▲夫が妻に対して行う。
尊敬・礼節・貞操をもつ。家政を任せる。時に飾り物を贈る。
▲妻が夫に対して行う。
家政を整える。貞操を守る。浪費しない。
●南。師弟関係。
▲師が弟子に対し行う。
自ら学んたことを、正しく説き・授ける。弟子を引き立てる。弟子を守る。
▲弟子が師に対し行う。
座を立ち師を迎える。
よく仕える。謹んで教えを学ぶ。教えを守る。
●北。友人関係。
友人の足らないものを施す。優しく語る。
相手を思いやる。友人が悪い方にいかないように守る。
時には友人の財産を守る。相談相手になる。
●上。宗教家・在家者との関係。
▲在家者が宗教家に対し行う。
仏の教えが家庭の中心となる。
仏の教えを説く宗教家の教えをよく聞きよく守る。
▲宗教家が在家者に対し行う。
宗教家はよく教えを理解し、
悪を遠ざけ、善をすすめ、守るべき道を説く。
在家者を平安の境地に入らせるようにする。
●下。雇用関係。
▲雇用主が従業員に対し行う。
力に応じて仕事を与える。給与を与える。
病気のとき看病する。時々休養させる。
▲従業員が雇用主に対し行う。
何事でも正直を守る。
仕事に早く熟達する。雇用主の名誉を守る。
■お蔭について。
クッジュッタラのはなし・六方礼拝のはなしより。
仏教は、全ての者は互いに関係し合い、
多くの者の力やお陰、恩恵によって生かされていると説く。
自分ひとりの力で生きている人間はひとりもいない。
■浄土真宗食事の言葉。
●食前のことば。
(代表)多くのいのちと、みなさまのおかげにより、
このごちそうをめぐまれました。
(全員)深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。
●食後のことば。
(代表)尊いおえめぐみをおいしくいただき、
ますますご恩報謝につとめます。
(全員)おかげで、ごちそうさまでした。