19/5/2 那珂市 御代替りと改元記念展示講演会 水戸藩と朝廷。
講師 仲田昭一先生。
■はじめに。
明治以降、天皇一代にひとつの元号。
一世一元制度となった。
水戸藩は尊王の藩。
元号制は日本だけのもの。
■譲位と改元。
●譲位とは。
譲位と退位には大きな違いがある。
譲位は継承・継続を意味する。
●改元の意味。
元号は国の理想やあり方・
国家国民の平安の願いが
込められている。
■天皇の祈り。
●歴代天皇の願い。
国民生活の安全安心・
五穀豊穣・
日本と世界の平和が
天皇の願い。
初代神武天皇から今上天皇まで同じ。
変わらない。
■皇統の護持。
●皇室の存在。
皇統連綿として継続してきたのは。
頼朝も秀吉も家康も
天皇にかわろうとはしなかった。
皇室への尊敬の念と崇高なる権威・
伝統への憧れがあった。
●皇室を守った主な人たち。
*和気清麻呂。
僧道鏡の野望を阻止。
*楠正成。
七たびも同じ人間に生れても朝敵を滅ぼさん。
*北畠親房。
戦乱の中小田城で「親皇正統記」を書き続ける。
*高山彦九郎。
尊王を説き全国を歩く。
*吉田松陰。
尊王家を育てる。
*黒木博少佐。
国家・皇室を守るため人間魚雷「回天」を創案。
[展示パネルより]

●皇室存続の危機はあった。
先人の命がけの行動により
皇統は守られてきた。
■水戸徳川家の尊王。
●初代頼房。
いく千代を かさねても猶 呉竹の
かはらぬ風を 誰かたのまん

●2代光圀。
大日本史編纂。
歴代天皇の歴史をまとめた。
水戸家家訓。
「我が主君は天子天皇であり
今の将軍は徳川家の本家である。
徳川家が主君ではない。
決して取り違えてはならない。
もし、天子と将軍が対立した場合には、
天子に味方すること」
家訓は歴代藩主に受け継がれた。
●6代公保。
光圀の遺訓を筆写。尊王実践を認識。
●7代治紀。
「大日本史」紀伝を刊行・朝廷に献上。
[展示パネルより]

●9代斉昭。
孝明天皇に地球儀を献上。
直径1.8m。
地球儀は明治天皇即位式で式場に据えられた。
[展示パネルより]

[展示パネルより]

●15代将軍慶喜
父斉昭の遺訓を守り「誠」の精神を徹底。
大政奉還により王政復古を実現。
■京都市民の御所千度参り。
天明の飢饉。
京都市民は救済米をださない幕府をあきらめ。
御所高格天皇に救いを求め
御所千度参りをおこなった。
幕府はすくい米をだした。
[展示パネルより]

■まとめ
明治天皇隅田公園旧水戸邸跡での御製。
花ぐはし さくらはあれど このやどの 
代々のこころを われはといけり

[展示パネルより]