18/11/14 常陸太田市栄町 鵲岡山しゃつこうさん帰願寺 
報恩講 真宗大谷派。

■11:00法話 祖父江佳乃師 
愛知県真宗大谷派有隣寺住職。
●三帰依文。
人身受け難し、いますでに受く。・・・・願わくは如来の真実義を解したてまつらん。
●彼岸のはなし。
彼岸は日本だけ。インド・中国にはない。聖徳太子の時代からあった。
●法名のはなし。
浄土真宗は戒名でなく法名という。
●凡夫のはなし。
ひとは考えが変わる。一つのことだけを考えられない。
正信偈を称える。称えながら別なことを考えてしまう。
凡夫とはそのようなもの。
●阿弥陀如来は、さとりをひらいたとき座っていた。
阿弥陀如来は、凡夫を救うために立ってくれている。
わたしの信心は、阿弥陀からいただいたもの。
●自分にとって都合の良い人が自分にとっては良い人。
私たちは自分を中心に、自分がよければよいと考える。
●親鸞さま。
阿弥陀如来の考えを親鸞さまは私たちに伝えてくれた。
親鸞さまの生まれた平安末期。
いくさがあり・冬大風・夏寒く・食べものができない時だった。
鴨長明は方丈記で書いている。
死んだ人が多く、くさきかおりが漂っていた。
野良犬が死んだ人をたべるありさま。
仁和寺の坊さんは、亡くなった人の額に、梵語で「あ」と書いて歩いたという。
●人は生きるために食へ物をたべる。
殺さないと生きていけないわたし。
ひとは生きるために悪いことをしている。
悪いことをしている私を救ってくださるのが南無阿弥陀仏。
●親鸞さまの生涯。
父を4才でなくす・・・・
承元の法難がおきる。
親鸞さまは「師教の恩致なり」といった。
「法然さまが、流刑にならなければ、
親鸞が越後に流されることはなかった。
流されたおかげで越後の人たちに阿弥陀如来の本願を伝えることができる。
法然さまのご恩である」
●越後で布教。3年目の歌。
「この里に 親をなくした 子はなきか み法の風に なびく人なし」
少女チヨとの出会いと別れ。
・・・
親鸞さまは田植え歌をつくってうたう。
「五劫思惟の苗代に  兆載永劫のしろをして  雑行自力の草をとり 
一念帰命の種おろし  念々相続の水ながし 
往生の秋になりぬれば 実りを見るこそうれしけれ」
少しずつ親鸞さまの草庵にひとがくるようになった。
・・・
●90才で親鸞さまは浄土にいかれた。
親鸞さまは病に臥していた。弟子が親鸞さまの足をさすって泣いた。
「親鸞さまの足は、あかぎれ・ひびわれ・ささくれ・草鞋食い。
こんな足になるまで念仏を広げてくださった」
●手を合わせるのが大事。次の世代につなげることが大切。
■13:00 お勤め
正信偈ほか 
■14:00法話 祖父江佳乃師 愛知県真宗大谷派有隣寺住職。
●大事なものがあり大事なことをやっていることが美しい。
一生懸命の姿。南無阿弥陀仏。念仏を称える皆様は美しい。
●よしのとよしこの話。
誰もが願われて生まれてきている。
だれのいのちも他にはかえることができないいのち。
如来さまよりいただいたいのち。
阿弥陀さまは、前のめりになっている。足が浮いている。
私たちを救おうとしてくれている。
光明は角度がついている。
光がつつんでくれる。光はよしのを照らしてくれている、つつんでいる。
かわいいといって大事につつんでくれている。
阿弥陀さまの大事なよしの。
ほかに変えることはできない。
おじいちゃんのいのちも
おばあちゃんのいのちも
おとうさんも
おかあさんも願われたいのち。
よしののいのちも願われたいのち。
●親鸞さまの生涯。
親鸞さまが生れてから青蓮院で得度をするまでの話。
母は親鸞さま8才のときなくなった。
母は、
「この世に何ひとついらぬものなどないはずなのに、
この世に生まれてきたことを後悔しているものがたくさんいる。
このような弱きものに光をあてるみちをあゆんでほしい」といって息をひきとった。
「親のない子と磯辺の千鳥 日暮れ日暮れに袖しぼる」
親鸞さまは後に浄土和讃を詠んでいる。
「子の母をおもふがごとくにて 
衆生仏を憶すれば 現前当来とほからず 
如来を拝見うたがはず」
・・・
青蓮院での得度に当たってのやりとり。
慈鎮和尚「今日は遅い。明日、朝一番に得度式をやろう」
親鸞さま
「いやです。仏法は急げと和尚さまはいつもいっておられる。
今、桜が咲いているが、夜嵐がきて桜は散ってしまうかもしれません。
明日の朝、花はないかもしれなません」
「明日ありと思う心の仇桜 夜半に嵐の吹かぬものかは」
●おみのりは今が今。今やることが大事。
ひとがなくなる。息をひきとる。
のこされたわたしたちが、亡くなった人の息をひきとらせていただく。
いつかは死ぬ身。お浄土へいく。順番はわからない。
命日は、自分の命を考えるから大事。いのちの大事に気づかせていただく日。
仏とむかいあったとき「南無阿弥陀仏」
ごはんを食べる時「いただきます」大事をわすれることはできない。
手をあわせることは大事。南無阿弥陀仏、合掌を次に伝えることは大事。
■最後に。
全員で恩徳賛をうたう。
■餅をいただいて帰宅。
■午前と午後 祖父江佳乃師の法話をきいた。
とてもよかった。話にどんどん引き込まれていく。
1時間続けて話された。
休むことなくことばが出てくる。すばらしい。