18/6/8 常陸太田市久米 正念寺 真宗本願寺派。

本堂で、阿弥陀仏さまに向かい、
正信念仏偈と念仏浄土和讃を読誦する。
庫裏で、住職さまの話をきく。
●住職さまのはなし。
仏教用語についていかのような話があった。
住職さま、貴重な話、ありがとうございました。
普段用いられている用語に仏教からきた用語が多い。
演説・大げさ・有無・中道・下品・閻魔・呵責・縁起・金輪際など。
〇演説。
仏教では教えを演(の)べ説くことをいう。
無量寿経に、
「一切の経典を宣暢(せんちょう)し演説する」とある。
〇大げさ。大袈裟。
袈裟は、僧侶が衣の上につける法衣。
大袈裟は、大きな袈裟。
お釈迦様の時代は、
衣は、道に捨ててある布きれを拾い縫い合わせつくった。
極めて粗末なものだった。
糞僧衣(ふんそうえ)といった。
日本では、袈裟は装飾的なものになり、儀式に用いられる。
僧侶が、大きな袈裟を仰々しくかけたことから
大袈裟のことばが生まれた。
〇有無。
仏教では、
有は、存在するもの。
無は、存在しないもの。
そのどちらにも固執してはならないとの教えがある。
〇中道。
2点の中間を意味しない。
愛欲快楽をもとめること・肉体的疲労消耗を追い求めること。
から離れ、どちらにもかたよらない道を歩むこと。
〇下品。
観無量寿経にでてくる。
上品(じょうぼん)・中品(ちゅうぼん)・下品(げぼん)。
極楽浄土に往生を願う衆生の能力・資質により
9種類に分けられる。
上品上生・上品中生・上品下生・
中品上生・中品中生・中品下生・
下品上生・下品中生・下品下生。
〇閻魔。
インドの古代神話にでてくる人類最初の死者といわれる。
つぎに、死者の楽園の王。
つぎに、死者の魂を死者の国へ連れて行く神となる。
つぎに、死者の審判をする。
つぎに、道教の考えが入り、十王のひとつになる。
〇十王。
死者の審理は7回実施される。
秦広王 しんこうおう 初7日。
初江王 しょこうおう14日目。
宋帝王 そうていおう 21日目。
五官王 ごかんおう 28日目。
閻魔王 えんまおう 35日目。
変成王 へんじょうおう 42日目
泰山王 たいざんおう 49日目。
追加審理。
平等王 びょうどうおう 100日目。
都市王 としおう 2年目。
五道転輪王 ごどうてんりんおう 3年目。
〇呵責。
仏教教団の戒律を定めた四分律がある。
闘争を好み、互いに罵倒し、刀剣で争う2人の比丘がいた。
四分律に、2人の比丘に呵責という罪が与えられたとある。
教団では、罪を犯した者は、
人々の前で、呵(しか)り責められた。
これを呵責という。
他人から責められる前に、
自責の念に駆られることを良心の呵責という。
〇四分律。
インドから中国に伝わった5つの律蔵のうちのひとつ。
僧侶の規定・禁止条項が説かれた聖典。
〇縁起。
サヤエンドウ。
タネをまく。
育つためには、肥料・水・温度・手入れ等の条件が必要。
タネは原因、条件により発芽・成長し実をつける。
タネは因で、条件は縁となる。
因と縁よって起きる現象を因縁生起(いんねんせいき)という。
因縁生起より縁起のことばがうまれた。
仏教では、他の多くの力・恵み(縁)をうけ、
私たちは生かされていると考える。
〇金輪際。
むかしのインドの世界観は、
世界の中心に須弥山(しゅみせん)がある。
須弥山の周囲に四大州(しだいしゅう)という大陸がある。
四大州を海に浮かべているのが、海の底にある「金輪」。
金輪のもっとも深いところ、
世界の果てを「金輪際」という。
物事の極みを金輪際という。

〇悪口。
正法念処経に、
人は口の中に斧を持っていて、
その斧で他人を切れば悪口になるとある。
十善法語には、
妄語をいい、
綺語を好み・悪口して他を罵り、
両舌して他の親好を破することを
悪行というと書かれている。
仏教では悪口は、悪行のひとつとで避けるべきという。