11/2/9他 水戸市 茨城県立歴史館
偕楽園御成門からゆっくり10分くらい歩くと,
茨城県立県立歴史館がある。
歴史館は、明治100年の記念事業の一環として,
1974年に開館された。
茨城県の歴史に関する展示と,
各種資料の公開等を行っている。
入り口

館内マップ

閑静な構内に立派な石造りの建物があり 
ゆったり見学できる。
約83,000uの敷地内。
本館,付属施設等があり,
歴史に関する学習の他,
四季の茨城の自然を楽しむことができる。
本館では主に展示と史料閲覧。
展示は,常設展に加え,企画展・特別展を随時開催。
一橋徳川家記念室が設けられている。
本館

付属施設等 
広い構内には移築,復元された建築物もある。
旧水海道小学校本館 
1881年に建築された,
八角尖塔のある洋風校舎で,
1973年に歴史館に移築し,復元された。

内部(パンフレットより)

ステンドグラス(パンフレットより)

旧茂木家住宅 
行方郡牛掘町から移築した直家型の農家で,
18世紀前半に建てられた茅葺屋根の旧住宅。

旧水戸農業高等学校本館 
復元されたもの
歴史館の敷地には,
1899〜1970年まで,
水戸農業高等学校があった。

水車小屋 
久慈川の支流,
那珂郡山方町にかけてあった水車を移築した。

常設展 
巨人伝説のパネルが入り口にあり
県内の歴史を年代に分けて展示。
巨人伝説(パンフレットより)

以下のようなテーマで展示。 
原始・古代 
狩と漁り 律令制の社会 内部の様子(パンフレットより)
中世 
常陸大掾と守護 
得宋領の拡大と常陸の豪族 
戦国の争乱と佐竹氏
近世 
常陸諸藩の成立 
水戸藩と徳川光圀 
産業とくらし 
藩政改革 
地方文化の発展
近現代 
近代茨城の出発 近代茨城の軌跡

一橋徳川家記念室 
一橋徳川家 
水戸藩などの御三家に次ぐ
「御三卿」として高い格式を持っていた。
一橋徳川家から茨城県に寄贈された文化財を公開。
3月に見学したときは,徳川家の雛人形が展示されていた。
とても大きい人形が展示されていた。
三国志に関した人形(パンフレットより)

一橋徳川家記念室について(パンフレットより) 
一橋徳川家第12世当主徳川宗敬氏は、
1984年に家宝と文書類の史・資料を
茨城県に寄贈された。
一橋徳川家は、
田安・清水両家と共に徳川御三卿といわれた。
御三家と並び称される格式を有し、
将軍家と最も近い関係にあった。
寄贈された史・資料は、その時代を語る。
田安・清水両家の史・資料が残念にも失われた現在、
重要な意義を持つ。
一橋徳川家の由来
1741年、8代将軍吉宗の4男宗尹(むねただ)が、
江戸城一橋門内に邸を与えられたことに始まる。
御三卿は、将軍家の身内として待遇され、
御三家や一族である家門などに養子を出すことがあった。
一橋家が独立の大名となったのは、明治になってから。
2世の治済は将軍の父であるがため、
従一位、准大臣に昇り、薨後に太政大臣を贈られた。
2世治済の長男が11代将軍となった。
水戸家より入って一橋9世となった慶喜が、
さらに宗家を継いで15代将軍となった。
一橋徳川家の展示について
絵画、絵巻、染織、文房具・遊戯具、
歴代品、武具・刀剣、婚礼調度、人形に分け展示公開。
絵画 
江戸狩野派の基礎を築いた
狩野探幽及びその一族の優品、
清新な風俗画を描いた英一蝶の作品、
室町期の可翁の作品、曽我派の武人画家系統の作品、
中国絵画等々。
武具・刀剣 
武具の類は、
10世.栄所用と思われる具足や鞍などが数点。
刀剣は、重要美術品指定の小太刀をはじめとする
短刀・剣多数。
文房具・道政具 
遊戯具では、碁・将棋・双六、楊弓、香道用の四種盤など 
文房具では、常用の他、書院の飾り棚に用いられた、
硯・硯箱・硯屏・文台など。
染織 
御三卿の公務の性格上、
礼装としての直垂や狩衣が多数。
儀礼での着用例が具体的に分かるものもある。
女性を飾った染織品として、
御所解文様の小袖、
華麗な刺繍を施した掛下帯など。
能装束にも注目すべき染織品。
婚礼調度 
婚礼調度品は、
蒔絵等装飾技術の粋がこらされ、
江戸期の絢爛たる
公家や大名の婚礼を彷彿させる。
歴代品 
2世治済の連歌集、
治済の夫人桂芳院の香道具、
歴代当主筆の書画類、
各代の位記や口宣案など。
人形 
一橋徳川家の人形は、
その格調の高さと種類の豊富さから、
日本の人形を代表するコレクション。
梅の開花時期に合わせた公開が定着し、
毎回多くのファンを魅了しています。
絵巻
「竹取物語」、「遊猟絵巻」、「大嘗祭絵巻」など。
絵巻は近世に制作されたもの。