1995/4 
九成宮酸泉銘
二玄社中国法書選 31 九成宮酸泉銘を手本に
碑石と同じ大きさに書くことを考え臨書。
全紙1.5〜2枚分くらいの大きさになる。
九成宮酸泉銘。

以下、角井博氏解説抜粋。
九成宮酸泉銘は唐楷の代表作。古来「楷法の極則」といわれる。
九成宮は唐代帝室の離宮。太宗・高宗が九成宮で避暑した。
九成宮は高所にあり水源が乏しかった。
622年。太宗は皇后を伴い離宮内を散歩。偶然、西方一隅に潤いの場所をみつける。
帝は醴泉の出現は唐朝の徳に応ずる一大祥瑞と思った。直ちに記念碑の建立を命じた。

撰文は魏徴53歳。書は欧陽詢76歳。銘文は華麗な四六ベン儷体。全1109字。
碑石は全24行 毎行49字に区画。上部に「九成宮醴泉銘」2行6字の陽豪篆。

欧陽詢は湖南潭州臨湘の人。
初め王羲之を学ぶ。北方式の用筆を得て整斉にして険勁の書風を創始。
隋唐にかけて洗練されつつあった楷書体を高度に完成させた。