00/7/15。夏日題悟空上人院 唐 杜旬鶴
三伏閉門披一衲
兼無松竹蔭房廊
安禅不必須山水
滅却心頭火亦涼
かじつ ごくうしようにんの いんにだいす とう とじゅんかく
さんぷく もんを とざして いちのうをひらく
かねて しょうちくの ぼうろうを かげらすなし
あんぜんは かならずしも さんすいをもちいず
しんとう めっきゃくすれば ひもまた すずし
●暑い三伏のとき、門を閉ざして、僧衣を着ている。
松や竹が部屋や廊下に涼しげな陰を作っていない。
禅の境地は、必ずしも静かな山や川を必要としない。
暑いと思う心を消し去れば、火でさえ涼しく感じられる。
●三伏。
三伏は暑さの最も厳しい時期を言う。
夏至のあとの三番目の庚(かのえ)の日を初伏という。
四番目の庚の日を中伏という。
立秋のあとの最初の庚の日を末伏という。
この三つを三伏という。
参考文献。
漢詩歳時記 新潮選書 渡部英喜。