「夫の話」   
高橋京子 66歳 水戸市在住。 

終戦の年、
6月か7月頃。
米国の軍艦が
太平洋沿岸を日立から勝田、水戸と南下し、
艦砲射撃とB29の空襲で
次々と壊滅状態にし、
鹿島から上陸するという風評が流れた。
塩崎は大洗沖と
勝田、水戸(軍需工場や軍司令部あり)の中間で
艦砲射撃の通り道なのだ。
親父は出征中、
母親は33才ぐらい、
恐怖に怯える3人の子供と
防空壕の中で良く耐えたな・・・。
光は稲妻の100倍以上に感じ、
音は東京迄も響いたそうだ。
私は口数の少ない夫の話を基に
防空壕の中を想像して描きました。
心情が伝われば・・・。