「昭和20年、豊川」   
岩間愛子 75歳 水戸市在住。 

昭和20年8月7日午前11時、
B29爆撃機9機編隊が
豊川稲荷近くの海軍工廠に
爆撃を開始した。
第1弾は工廠付属病院に命中し、
黒々とした煙が
8月の空を突き刺すように吹き上がり、
その先端から白い紙が
ヒラヒラと舞い降りてきた。
その煙を旋回しながら
B29は何回も頭上を通り過ぎた
後から見ると、
工廠北側の職員住宅とおもな工場は
約1時間の空爆で皆滅状態であった。
それから8日後の
8月15日が終戦であった。